歯並びの乱れが気になっている人は多いのではないでしょうか。歯がガタガタしている、隙間がある、出っ歯や受け口になっているなど症状は人それぞれ。歯列矯正をするほどではなくても、歯並びがきれいに整っている人はそう多くいません。
実は歯並びを悪くする原因の一つに「歯の数」が挙げられます。多いといいのか、少ないといいのか、何本が正常なのか。今回は歯並びに影響する歯の数について解説します。
本来あるべき歯の数は?
生えてくる歯の数はあらかじめ決まっています。乳歯なら20本、永久歯なら親知らずを除いて28本です。乳歯は3歳頃にすべて生えそろい、そこで歯並びが完成するといわれています。そこから12歳くらいまでの間に顎の骨格が成長し、乳歯が永久歯へと生え変わります。
歯の数と歯並びの関係
歯の数が少ない状態を「先天性欠如歯」といい、多い状態を「過剰歯」といいます。
先天性欠如歯とは、本来なら乳歯の下にあるはずの永久歯が生まれながらにない状態を指し、いつまでも乳歯が残っていることが多いです。特によく見られるケースとして、前から2番目または5番目の永久歯が足りないことがあります。
一方、過剰歯とは永久歯が多く生えてくることで、よく見られる部位は上顎前歯部や下顎臼歯部です。ほとんどの場合が顎の骨の中に埋まった状態か、生えたとしても歯茎から頭だけ見えた状態です。自覚症状があまりなく、レントゲン撮影により発見されたりします。
歯の数が少ないと歯と歯の間が空いてしまい、「空隙(くうげき)歯列」いわゆる「すきっ歯」になりやすいです。また歯の数が多いと、顎の大きさに対して収まりきらなくなった歯が重なったり、押されて歪んでしまうことで歯並びがガタガタになってしまいます。いずれにしても歯の数について意識してみることが大切です。
なぜ歯の数に違いが出るのか?
先天性欠如歯の場合、実は明確な原因が判明していません。遺伝や全身疾患、薬の副作用などの理由により、歯のもととなる「歯胚(しはい)」が作られず、乳歯または永久歯の欠如につながります。まれに10本以上欠如することもあります。
なお、日本小児歯科学会が過去に行った調査では、子供の約10人に1人が先天性欠如歯との結果が出ています。
過剰歯の場合は先天性欠如歯とは逆に、歯胚が過剰に作られたり分裂されることが原因とされています。しかし先天性欠如歯同様、詳しいことはわかっていません。
気になる方は歯列矯正を始めよう
歯の数が少なくても多くても、放置しておくと次第に歯並びが崩れ、悪化していきます。
歯並びが悪いと手入れが行き届かなくなるため、むし歯や歯周病になるリスクが高まります。将来のためにも早めに歯列矯正を始めることをおすすめします。
まとめ
今回は歯並びと歯の数の関係についてお伝えしました。歯の数が少ない、あるいは多いことで起こる歯のトラブルは歯列矯正によって解決できます。
気になる方はアップル小児矯正歯科までお気軽にお問い合わせください。